三版 春号

遊びは勉強
 遊びは、子供にとって素晴らしい成長の根源です。
お父さん、お母さん、子供の頃どんな遊びをしましたか?
私は小学校の低学年から中学生の頃は、家に帰れば、カバンを降ろすと同時に友達と夕方までいろいろな遊びをしました。
・オニゴッコ ・カクレンボ ・カンケリ ・パンコー
・カッチン ・ジャンケン遊び ・魚とり ・魚釣り など
いつも5、6人のグループです。
今思えば、色々考えを出し合い創造力を働かせたものだと思います。
どんな遊びでどんなルールを作るか、友達と相談しながら、やったものです。仲良く遊ぶためには、上級生の言う通りにしないと遊んでもらえないし、 上級生になれば、低学年の立場を考えてやったり、仲良くするには我慢する事も経験したものです。
子供に対しては「よく遊びよく遊べ・よく遊びよく学べ・よく学びよく遊べ・よく学びよく学べ」と幼児期から順にそのようにも言われています。 子供の遊びは学びに通じる大切なことなのですが、遊びの相手が友達からゲーム等の物に変わっていったという変化は大人が考える以上に、子供から人とかかわる力を奪ってしまいました。 子供の遊び相手は機械ではなく友達であってほしいものです。
T.園長

 けんかになれば、そのままやらせてしまったり、仲直りさせたり、色々想い出せます。
「よく遊ぶ子は、よく伸びる」
と言われるのは、遊びを通して、自分の力を知り、上級生、下級生の立場を知る事ができたからです。
つまり、工夫することの大切さを身に付け、発展させていったものだと思います。

最近、授業を参観させて頂くチャンスに恵まれましたが
・子供らしさ  ・無邪気さ
・友達の発言に対して質問する風景などあまり見られませんでした。
これは、伸び伸びと外で遊んだ経験が少ないからだと思います。
やっぱり、外遊びは活動的でしかも生活力が旺盛な人間を作るのだと確信しました。
よく遊ぶ子は、大人になって勤勉家になると思います。
いかがでしょう?

ゆとりは?
現代の子供は、学校から帰ると
・ゲーム遊び(一人でやっています)
・家庭学習
・お稽古事(塾)などです
外で自由に伸び伸びとした遊びなどはほとんどみられません。気の毒です。あわれです。

なぜ?
・心にゆとりがありません。
・本当の楽しさを味わっていません。
・現代の子供たち、大人を含めて、注意散漫で落ち着きがありません。
・人の話も素直に聞けません。
・無表情です。
近年は、テレビやラジオを通して聞くに堪えない事件が毎日のように報道されています。
「人間とは思えないことを平然とやっている時代になりつつある」と思います。

真の友達は?
人間関係はほとんどできていません。人と人とで遊んでいないからです。
・何でもみんなで分け合う。 ・ずるをしない。 ・使ったものは元に戻す。
・人のものに手を出さない。 ・自分の要求の出し方。 ・気持の抑え方。
・場所の使い方 ・遊びのやり方 ・ルールの決め方。
・タテ、ヨコの人間関係。 ・団結の仕方。 ・けんかの仕方。→仲直りの仕方。
など未体験のまま大人になって行くのです。
 人は生まれてから、先ず、母親の影響を受けて育ちます。
そして父親、次に家族、幼稚園・学校の先生、友達の影響を受けて成長します。

京大の大島助教授は、
“脳に刺激的な人生を”
子供は本能的にどろんこ遊びが大好き。しかし、親は危ない、汚い、悪いからやめなさい。

カント曰く、
“幼いときに欲を抑えることをしつけられない。子供は不幸である。”

ルソーは、
“子供を駄目にしようと思えば訳はない。子供の欲するままに与えれば良い。”

 子供の世界は許容範囲がせまく、けんかもできなくなり、無菌室で子供を育てようとしているようです。
つまり温室育ちです。
しかし、この世の中は、バイ菌だらけで免疫のない子供たちは直ちに異常を起こします。
 遊びは、大人になる為に必要不可欠と言うより、子供は遊びを通じて生きる知恵やルールを身に付け大人になるのです。
未体験のまま大人になっている人が増えつつあります。こんな大切な遊びを多くの大人は子供から奪っています。
「ゲーム脳」は脳の前頭前野の発達を妨げるとして話題になりました。ドイツでは、小学生にパソコンを使わせない教育をしているとも聞きました。 脳の前頭前野は、人とかかわる能力や感性をつかさどるつまり人が人として生きるために大切な働きをするのです。
友達と交わって遊ぶ鬼ごっこなどの集団遊びを、教育を学ぶ学生たちに実際に遊ばせて遊びの面白さを体験させる大学もあるそうです。 幼児期、学童期にはわらべ歌遊び、かくれんぼ、長縄とび、ドッジボール、サッカーなど人を相手の遊びをたくさんやらせることが大切です。
  T.園長

“やっぱりね”
「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ」
「知恵の詰め込みは百害あって一利なし」
とも言われています。
いかがでしょうか?



磐田ライオンズクラブは、地域社会の環境、福祉、青少年の健全育成向上のために活動しています。

 次号は「ゲーム脳」について考えてみたいと思います。
 ご意見、ご感想をお待ちしています。

Copyright(C) 2005 IWATA Lions Club All Rights Reserved